雑学 生活

印鑑に必要性は?意味ない?なぜハンコはなくならない?

「今日、認印しか持ってないわ…」

 

そう言って書類が完成しないって経験ありませんか?

 

自分じゃなくても押せちゃう印鑑に必要性はあるのでしょうか?

 

 

印鑑の必要性

 

印鑑の始まりは古く、5000年ほど前のメソポタミア文明です。

 

日本で最初に確認されたのは1784年(江戸時代中期)頃の有名な

 

純金の「金印」ですよね。中国から伝来されたと言われています。

 

ヨーロッパでも印鑑の文化はありましたが16世紀の宗教革命以降

 

識字率の向上と人文主義の高まりで一般にも文字の読み書きが広まり

 

19世紀には印鑑はほとんど使われなくなってしまったそうです。

 

それが今のアメリカみたいな「サイン文化」の始まりですね。

 

 

日本はなぜ印鑑文化が残ってしまったのでしょうか?

 

明治時代 に論議はあったようですが、結局ハンコ社会を選びます。

 

ヨーロッパのように識字率は高くなく、紙での処理が多かったこと、

 

あとは印鑑(ハンコ)に対する美的観念が強かったようです。

 

ズーシーホッキー
ズーシーホッキー
日本人らしいな!

 

 

書面作成では必要不可欠

 

契約する時、口約束だと証拠にならないので、文書にします。

 

書類を作成するからには印鑑がいる訳です。

 

保守的な意味で相手から印鑑が欲しいと言われる場面と

 

勝手にサインされていないか担保するという意味もあります。

 

あとで揉めた時や適正に管理されているか調査する時、民事訴訟法で

 

「署名又は押印」があるときは真正に成立したものと推定する。

 

と書いてあるので、印鑑の効力は大きいです。

 

もちろん印鑑の偽造や不正利用は刑罰の対象とされています。

 

 

現時点の法律では書類じゃないと認められないものがあります。

 

法律で「必須」とされている

定期借地・定期建物賃貸借契約

宅地建物売買等媒介契約

重要事項説明

訪問販売等特定商取引における交付書面

労働者派遣個別契約

取締役会議事録

 

電子化に相手の承諾が必要

建設請負契約

下請会社に対する受発注書面

投資信託契約約款

不動産特定共同事業契約成立前の書面・成立後の契約内容説明書面

 

電子化に相手の希望が必要

派遣労働者への就業条件明示書面

労働条件通知書面

 

貞子さん
貞子さん
まだまだなくなりそうにないなぁ…

 

電子化の普及

 

リモートワークが普及し始めている世の中なので

 

電子化は急ピッチで進んでいます。

 

 

電子化に伴う機関もパソコンで開設されています。

 

 

電子政府の総合窓口(e-Gov) イーガブ です。

 

紙によって行われている申請や届出などの行政手続を、インターネットを

 

利用して自宅や会社のパソコンを使って行えるようにするものです。

 

各府省が所管する行政手続を申請・届出を行うことができます。

 

複数の府省へ申請・届出を行う際など、まとめて申請・届出を

 

行うことができるので便利ですね。

 

法律も整備されてきており、印鑑なんて必要なくなりそうです。

 

何よりもペーパーレスになれば紙の資源にも優しいですし

 

シュレッダーや溶解処分などの手間が省けます。

 

電子化のデメリット

 

① 契約相手が紙ベースにうるさい

 

考えが古臭いですね。時が経てばいずれ少なくなるでしょう。

 

 

② 過去の書類の整理

 

刑事ドラマを見ると過去の犯罪資料をデータ化するシーンが増えてます。

 

とても骨が折れる作業ですね。完了してしまえば楽になるはずです。

 

 

③ サイバー攻撃の対応

 

顧客データの漏洩があったらメディアですぐ叩かれます。

 

犯罪者グループも巧妙に攻撃してきますが

 

セキュリティー技術は向上しているので心配いりません。

 

なぜ印鑑はなくならないか

 

一番の原因が、ハンコ業界の存続 です。

 

うちの地域には「シャチハタ」があります。

 

重要書類に使われないハンコは必要なくなるんです。

 

シャチハタ陣営や行政は黙ってはいません。

 

でも電子化の波は感じているはず。

 

どう生き残っていくのでしょうか?

 

 

印鑑業界の今後

 

窮地に立っているように見えるハンコ業界ですが

 

そんなに苦悩している様子はなさそうです。

 

シャチハタの社長さんは「こういう逆風は過去にもあって

 

乗り越えてきた。トライする姿勢は変わらない。」と

 

前向きなようで、心強いです。

 

なんと昔から電子印鑑の開発を進めていたそうです。

 

何も考えずにシャチハタを作ってたんじゃないのですね!

 

貞子さん
貞子さん
ハンコ業界ガンバ!

 

印鑑の必要性、何故なくならないかまとめ

 

印鑑は日本の伝統文化であった

まだ書類作成が必要なものが残っている

電子政府の総合窓口(e-Gov) イーガブの普及

ハンコ業界は進化している。逆風に負けるな!

 

日本は美的センスを好む国ですよね。

 

ハンコは手続きで使うツールではなく、デザインや収集する楽しみがあります。

 

 

御朱印や霊場巡りとか、電子印鑑だと神様も苦笑いですよ(^^)